2017/09/15

Perfume「If you wanna」歌詞の意味

 この曲も、主語を誰に設定するかで、意味が変わってくる。

 まずは本人視点で解釈してみよう。

1番

 これからもPerfume としてずっと活動が続けられますように、そんな願いを込めて

  でも私たちもいいかげん歳だし、みんなから必要とされなくなる時がくるんじゃないかと、ちょっと気になってる

 2番

 リオオリンピック閉会式の録画を見る度に、MIKIKO先生の演出にいつも見とれて 

 でも、私たちもきっと、オリンピックに関われるんじゃないかってことを信じてる

 

 ※(英語部分)

  そういつだってキレイでいたいわ

 もしあなたたちが私たちのことを愛してくれるのなら

 

次に ファン視点で

 1番

 彼女たちにはいつまでも活動を続けてほしい。そんな願いを込めて

  でもひょっとしたら、引退してしまうんじゃないかと、ちょっと気になってる

  2番

 僕たちは3人のダンスに、いつも見とれて

  きっと彼女たちは3年後のオリンピックに関わるってことを信じてる

 先日(9月14日)の対バンライブで、ついにあ~ちゃんが、3年後のオリンピックに関わりたいというような趣旨のことを述べた。

 これは本当に3年後、あるかもしれない! 

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2017/09/08

Perfume「Everyday」歌詞の意味

 「Everyday」のPVを見て、下半身が泡となって消えていく三人の姿に衝撃を受けた人も多かったのではなかろうか?

 さて、「Everyday」の歌詞カードを読むと、「Hour」と「泡」がかけてあることがわかる。そこで今回はHour(時間)と泡の両方の意味を取り入れて、歌詞の解釈を試みてみた。 

 ちなみにPerfumeの歌詞は、主語を誰に設定するかによって、様々な解釈ができる事が多い。

 まずは主語をPerfumeの3人に設定して、1番を解釈してみよう。

 こうやって私たちが3人で楽しく活動できるってことは、実はあたりまえのことじゃないよね。

  でも、ずっと3人で活動を続けていけるような気がしていたの

  そうきっと、夢のようなライブの時間を重ねて

  お互いの笑顔を探しているみんなで探している。

(以下英語部分)

  あなたたちファンの応援私たち3人を毎日幸せにしてくれる

  私たち3人、みんなに届くように毎日パーティー(ライブ)をするの

 

 それって、すごく幸せなことだわ

 

 (のように、は消えていく。

  私たちもきっといつか、が経つにつれ、のように消えて、忘れられていくのね。)

 または、

 (この楽しい幸せな時間も、いつか泡のように消えていくのね。)

 

 

 次に2番をあ~ちゃん視点で。

 

 今こうやって3人で音楽活動をしていられるってだけで十分。だから

 ああ、足りないものなんて

 ないのに、そうないのに

 この幸せを、自分たちの進むべき方向を

 見失いそうになるから

 私はいつも、あなたと(のっち、かしゆかと、あるいはスタッフさんたちと、あるいはファンのみんなと)いっしょにいるよ

 中田さんのメロディーを吸い込むように

 3人で笑い合えるように

(英語部分)

 あなた(のっち、かしゆか、あるいはスタッフさんたち、ファンのみんな)の笑顔が私を幸せにしてくれる

 私は私たちの活動を毎日楽しいパーティみたいにするの

 私たちは毎日をパーティにするわ

 私はPerfumeの活動を毎日楽しいパーティにするの

 

 こうやって解釈してみると、実に切ない歌詞である。

 次に、主語をチームPerfume(スタッフさんたち)に設定して、2番を解釈してみよう。

 こうやって、Perfumeの3人が活動を続けてくれているだけで満足なのに、

 足りないものなんてないのに

 この幸せを見失いそうになるから

 俺はいつも君たちにそっと寄り添おう

 中田ヤスタカのメロディーを、君たち3人といっしょに息を吸い込むように歌うよ。

 3人と俺たちと、みんなで笑い合えるように

(英語部分)

 君たち3人の存在が、俺を毎日幸せにしてくれる

 俺は、君たちのライブを、まるでパーティーのように毎日演出してみせよう。

 俺たちはチームPerfume(パーティ)を毎日結成するのさ。 

 俺は、君たちのライブを、まるでパーティーのように毎日仕上げてみせよう。

 (英和辞書によると、Partyには「パーティー、宴会」「一行、一団、仲間、関係者」「隊、党派、関係者」などの意味がある)

 ちなみにスタッフさんたちも、みんなガチでPerfumeのファンだというから、2番の解釈は主語を「Perfumeのファン」に置き換えても大丈夫だろう。その場合「Make a Party」は、「PTA会員として結集する」くらいの意味になるのではなかろうか。

 そういえば、「いつかこの3人にも最後の時が来る」そんな予言を最初に歌ったのが2008年の「マカロニ」だった。スガシカオ氏は、8年前のNHKの歌番組で「マカロニ大好き」と言っていたが、とうとう先日の「Perfume FES」で、この曲を3人と一緒に歌うという念願をかなえたようだ。うらやましい話である。

 

 

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2017/07/25

「Kiss and music」がNHK「超入門! 落語 THE MOVIE」で流れる!

 2017年7月24日にFMで放送された「Perfume Locks」で、「こんなところでPerfumeの曲が流れてきた」体験をリスナーが投稿するコーナーがあった。

 「香川県ハタチ男の子ラジオネームましろ君、先日録画してあった古典落語のテレビ番組でPerfumeさんの『Kiss and music』が流れていました。え~っ! 古典落語と『Kiss and music』の組み合わせ、なかなかのレアキャラじゃないでしょうか」「超レアだと思う」「すごいね」「古典落語のテレビ番組まだあるってことを知らなかったわ」「たしかに」「しかも先日録画してたんで」「え、ハタチで、古典落語見てたの」「秀才な子なんでしょうね」「不安定な感じと、このベース音が、ちょっとくるんですかね」「いい感じで話が進むのかな」「でも確かにイントロの感じとか、音は、ぽさ出てる」「不穏な感じ」「古典ぽさ」「ただ、夜に溺れてとか、ワインをなんとか・・・とかこの歌言ってるよね」「全然落語じゃない」「どういう感じのシーンで流れてたんだろ?」

 偶然我が家のレコーダーにも録画が残っていたので、彼女たちの「どういう感じのシーンで流れていたのか?」という疑問にお答えしよう(笑)。

 「Kiss and music」が流れたのは2017年7月3日(月)PM11:00に放送されたNHKのEテレ「超入門! 落語 THE MOVIE」という番組である。「二番煎じ」という落語ドラマの後で、「江戸に聞く」というコーナーがあった。落語のちょっとした疑問を江戸の住人に聞くという形式をとっている。落語「二番煎じ」の中で、猪の肉を酒の肴にするシーンがあり、それに関連して「イノシシの肉はよく食べる?」という質問がなされた。この質問シーンで「Kiss and music」の前奏部分が流れたのだ。

 江戸時代は一般的に肉食、特に四つ足の獣を食べることは禁忌とされていた。ひょっとしたら江戸時代の人々は、その禁忌をこっそり破っていたのだろうか? というちょっとドキドキする不穏な感じが、まさに「Kiss and music」にぴったり。

 のっち「この曲を使った人はセンスいいと思う」

 私もそう思う(笑)。

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2017/05/15

「METROCK2017」大阪2日目 レキシとPerfumeのイナホに感動!

 METROCK2017大阪2日目に行ってきた。狙いはもちろん大トリを勤めるPerfume。

 高松からだと高速道路を使って2時間半というほどよい距離に、メトロックの会場はある。

 会場に入ると30人に一人くらいの割合で稲穂を持っている人がいる。お米関係のイベントか何かで配布されたのだろうか? 稲穂と言えば、PerfumeのPTAコーナーで、あ~ちゃんが観客に強制的にやらせる「イナホ! イナホ!」が思いだされる。もしかしたら今日のPTAでもやるかも知れない。そしたらあの稲穂使えるよなあ。欲しいなあ。どこでもらえるんだろ? みたいなことを、その時の私は漠然と考えていたのだった。これが後の強烈な伏線になるとは、その時は知る由もなかった。

 さて、フェスなのだから、あらかじめタイムテーブルを見て、お目当てのアーティストを決めておくのが大事。事前にYou tubeで出演者たちの主なPVに一通り目を通して、選んだのが「夜の本気ダンス」「THE ORAL CIGARETTES」「雨のパレード」の三組。実際に聞いて観てみてよかったと思ったのは「夜の本気ダンス」 曲もいいのだが、ドラマーの兄ちゃんの、関西弁バリバリのMCが最高に面白い。「フェスの責任者に言いたいことあるんや。『夜の本気ダンス』やのになんで昼間なん?  なんで晴れとんのに『雨のパレード』なん? なんで大阪やのに『関ジャニ』呼ばへんの?」・・・大笑い! この兄ちゃん、外見がなんとなく映画に出てくるチャイニーズマフィアっぽいのだが、 本人も自覚しているらしく、MCで自虐ネタとしてそれに触れる。で、このグループが面白いのは、ヴォーカルの兄ちゃんの外見が、しゅっとしててスタイリッシュで、ドラマーの兄ちゃんと実に好対照な所! 関西のバンドはやっぱり楽しい。

 お目当てのバンド以外の時間は、ひたすらテント下のベンチで読書。夜に備えてじっと体力温存。時折風に乗って「Cocco」の歌声やら、「ブルエン」のシャウトやらが聞こえてくる。

 太陽もやや傾き始め、時刻は16:50。あと20分でメインステージ「レキシ」のライブが始まる。お目当てのPerfumeで最前列をゲットするためには、その一つ前の「レキシ」のライブの時点でよいポジションを確保することが肝要である。幸い「BEGIN」に客が吸い寄せられている時間帯で、最前列は割と人口密度が薄く、理想的なポジションの確保に成功した。

 その時、私は得体の知れない違和感に捉えられた。あわてて周囲を確認する。すると、私の右の人も、左の人も、前の人も、後ろの人も、ざっくり数えて10人のうち9人くらいの人が、手に手に稲穂を持っている。そう、あの稲穂だ。それが潮風に吹かれて、一斉にゆらゆら揺れる異様な光景・・・。この時初めて私はある考えに至った。これってレキシのライブ専用グッズ? 予感は当たった。ライブ中盤の「狩りから稲作へ」という曲で、客が皆稲穂を振りながら「イナホ」コールをするのだ。なんか宗教みたい・・・。レキシさんもバックバンドに「ちょっとこれ、曲なしでやってもらっていい? みんなイナホ振ってみて・・・怪しい! みんな怪しいぞ。何かの宗教みたいだ」と自虐MC! さらに、ビニール袋かぶったままの稲穂を振る客に向かって「ビニール袋外しなさい。それ大事か? とても大事な キミの稲穂は・・・って歌っちゃうぞ。歌わせたいのか? ♪とても大事な キミのイナホは ムダになります♪ だから外しなさいビニール袋!」というとんでもないMCが炸裂! 「これ絶対Perfumeさんに怒られる。許可とってないし。アミューズさんに目つけられて仕事干される。そしたら二度とライブできなくなる。だから今日のライブが最後のライブ。みんなしっかり目に焼き付けて」と言いつつも、再度「♪とても大事な キミのイナホは ムダになります 世界は回る♪ 繰り返すこのイネリズム イネリズムイネリズムイネリズムリズムリズムリズム・・・」歌い出す。バックバンドもしっかり即興で「ポリリズム」の演奏つけて大盛り上がり。こんなに楽しいライブになるとは全くの想定外!!

 その後レキシファンの方々といっしょに「イナホ! イナホ!」「ネング! ネング!」「ジョーモンドキー! ヤヨイドキー! ドッチガスキー?」いや~楽しかった。

 レキシさんのライブも18:00には終わり、Perfume姉さんたちの出番である19:00までは、ひたすら今のポジションを死守しつつ待機する。この待ち時間の間に読んだのが、昨日感想をアップした森絵都の「みかづき」だったりする(笑)。 

 いよいよ19:00。下手から3人娘登場! で、ここまでの話の流れから想像できると思うが、ついにその時が来たのである。PTAコーナーの「イナホ」コール! あ~ちゃんが「あれ~、稲穂持っとる人がようけおるね。」と客をいじる。さらには「とても大事な キミのイナホは ゆうてイネリズムうとうてくれたんじゃろ。ありがとね。ほんまレキシさん ええ人じゃけえ。ああいう人がフェスの大トリやったらええ思うんじゃけど。」と心温まるMC。

 結論! METROCK2017大阪2日目、レキシさんとPerfumeさん、二つ続けて観た人は超ラッキーだったのではなかろうか? お二方のMCの相乗効果で、楽しさ三倍増くらいに感じられたのだ。

 

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2017/04/23

「パンセ」感想

 Perfumeの三人が主役のドラマ「パンセ」が、めでたくテレビ瀬戸内でも放映されたので、感想を。

 Perfumeのファンは無条件に本作の登場を喜ぶことでしょう。この三人が芝居を見せてくれるのは、2009年の「シャンデリアハウス」以来ですし、三人の人間的な魅力が随所に溢れているドラマですから。

 今回は、そういったPerfume三人の魅力を抜きにして本ドラマを見た場合、の評価を書いてみたいと思います。

 まず、のりぶうが、おでんをラジコンカーでテントに配達するシーン。わざわざデコボコの道を走らせるのは何故? お出汁が飛び散りそうです。

 ばば抜きで、「力丸はババなんかじゃない」みたいに言うのはいいんだけど、なぜババじゃないのか? 説得力がありません。ちゃんと力丸の存在価値が感じられるようなエピソードを間に挟まないと。おかげでその後力丸がおかみどの差し出すカードから、ハートのエースを引き当てても、「だから何? あなた現実世界ではどうなの?」となってしまいます。

 どんちゃんが芽の出たジャガイモを捨てずに「力丸はすごい」というシーン。いきなりそれはないと思います。あまりにドラマを省略しすぎで、説得力のかけらもありません。どんちゃんが会社でどんな仕事をしているのか、そのエピソードが全くない。普通なら、不要な人材のリストラで、どんちゃんの尊敬する上司や同僚が会社を去るとか、どんちゃんが出した企画が、不採用になるとか、どんちゃんが会社での自分の居場所を見つけられないとか、「会社にとって価値のないものは捨てる」的な話が間に入って、初めて説得力があるシーンとなるのではないでしょうか?

 力丸が帰ってくるのを迎えるシーン、なぜに横断幕? どう見てもプロに発注したレベルの横断幕。手描きじゃありません。 そんなお金と時間がどこにあるのやら? どんちゃんが家計のやりくりに苦労している設定でしたから、あそこは手描きにするか、あるいは横断幕なしにするか・・・では?

 Perfumeの「DreamLand」という楽曲に「ホントに キミのことを想う 気持ちのないやさしい言葉の毒」という歌詞があるのですが、本ドラマもまさしく、耳に心地よい台詞が多く、ちっとも心の奥底に響いてきません。うわべだけじゃないリアル感が欲しいところです。

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2016/12/26

「マカロニ」歌詞の意味

今年の秋、NiftyがHPサービスの打ち切りを宣言した。その結果私のHPも、今では閲覧することができなくなってしまった。そこで、かつてHP上に載せていたPerfumeに関する記事のいくつかを、当ブログに移植しておくことにした。ただし、これらの記事は、そのほとんどが2009年前半に書かれたものであることを念頭に置いて読んでいただきたい。

 NHKのある番組で、スガシカオ氏が「Perfume好きなんです。特にマカロニとワンダー2。アルバム聞く時は、もうマカロニばっかり聞いてます。」みたいな発言をしていた。
 スガシカオ氏がマカロニを好きだという理由もわからないでもない。『最後の時がいつか来るならば、それまでずっと君を守りたい』にぐらっと来ないわけがない。
 ところで、曲タイトルのマカロニとは、いったい何のメタファー(比喩)なのか? 当HPにも、「マカロニの解説をぜひ」というメールが届いたりしたので、今回ちょっとだけ考えてみることにした。

 まず食材としてのマカロニの特徴。
 スパゲティとの一番の違いは何か、と言う点に注目したい。
 スパゲティはアルデンテという、やや芯の残ったくらいで茹であげるのがおいしいとされる。それに対し、マカロニにはそもそも芯がない。中空である。
 『大切なのはマカロニ ぐつぐつ溶けるスープ』
 マカロニのように中空であることが大切だよと、歌詞が言っている。中空の部分に、スープが入り込む。スパゲティは麺にスープをからめて食べるが、マカロニはからまるどころの話ではない。中にスープを取り込み、まさにスープと一緒に食べるという感覚である。さらにそれをぐつぐつ煮込むことで、より一層スープの味はマカロニに浸透していく。
 ぐつぐつ溶けるスープは、中田氏の楽曲とMIKIKO先生の振り付けを指し、マカロニはそれらを内部に取り込むPerfumeを指す。大切なのはマカロニのように、僕の曲を、私の振り付けを内部に取り込むことだよ、とこの曲は言っている。ぐつぐつ溶けるスープがたっぷり染みこんだマカロニは最高においしいんだよと。

「最初にテクノを聞いたときは、あー、私たちこれから、こういう曲をやっていくんだ」「熱唱したいのに熱唱しちゃいけないって言われて・・・」「熱唱したいのよ、私たちは」「そう思ってたんです」「それがだんだん、聞いていくうちにテクノのよさがわかってきて」「今ではテクノ大好きです」
 ポリリズムがヒットし始めたころ、ある音楽番組のインタビューで、三人はこんなようなことを答えている。当初は抵抗を感じていた中田氏の楽曲に、徐々にとけ込んでいった様子がうかがえる。曲は書けない。詩も書けない。振り付けも。一見何の才能もなさそうなPerfume三人組。でも、よいものは素直に取り込んで自分のものにすることができる。そういう率直さがPerfumeのよさなのだろう。

 最新アルバムのタイトルは⊿(直角二等辺三角形)。これは一般的には「あーちゃん」「かしゆか」「のっち」の三人を指していると考えられる。だが、同時にこれは、「中田ヤスタカ氏」「MIKIKO先生」「Perfume」の三者のメタファーでもあるのではないだろうか。

『これくらいの感じで いつまでもいたいよね』まさしくいつまでも中田氏やMIKIKO先生と、この三人の関係が、これくらいの感じで続いてほしいものである。しかし、中田氏はいつか別れの日が来ることを予測している。でも、彼はその瞬間まで、この三人を守りたいと言っているのである。泣かせる歌詞である。

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「 ワンダー2」の不思議

今年の秋、NiftyがHPサービスの打ち切りを宣言した。その結果私のHPも、今では閲覧することができなくなってしまった。そこで、かつてHP上に載せていたPerfumeに関する記事のいくつかを、当ブログに移植しておくことにした。ただし、これらの記事は、そのほとんどが2009年前半に書かれたものであることを念頭に置いて読んでいただきたい。

 この曲は不思議である。「ワンダー」には「不思議」という意味もあったりして,ますます不思議である。タイトルを意訳すると「不思議な二人」になったりする。
 普通にCDで聞いていた時には,これっぽっちもいい曲だなどと思ったことはなかった。単調で退屈。そんな感想だった。ところが,ネットでは「セブンスヘブン」よりも「ワンダー2」の方を高く評価する人が多い。そんなわけないだろ? とか思っていた。

 「ワンダー2」はperfumeのライブでは定番のアンコール曲である。ライブを観た客の多くが,その感想をブログで述べているが,そのうちのいくつかに,とても興味深い記述がある。

「私は今夜,奇跡を見た。」
「あの場面に自分が立ち会えたことに感謝している。」
「自分は伝説が生まれる瞬間に立ち会うことができた。」

 あきらかにオーバーな,ハイテンションな書き込みである。とても平常な精神状態で書いたとは思えない。「ワンダー2」のどこに,こんな書き込みをさせる魔力があるのか?

 どうして? なぜ? 

 ライブDVDを購入し,アンコールでこの曲を歌っているシーンを見て,私の感想は180度くるりとターンした。

 なんて素晴らしい曲なんだ。

 一体どこがいいのだろう? よくわからんが,とにかくいい。アンコールでこの曲が流れると,訳もなくじーんとする。 ライブDVDをよく見てみると,「らーらー」の所でみんな合唱している。さらによく見ると,泣きながら歌っている客もいる。perfumeのメンバーも泣きながら歌っている。つられてこっちも泣く。わけもわからず,とにかく涙でぐしゃぐしゃになる。そして,見終わったあと,とてつもなく大きな幸福感に包まれている自分に気がつくのである。自分は,なぜこんなに温かい気持ちに包まれているんだろう?

 「ワンダー2」の歌詞は,ありきたりである。普段は内気な君が,時々すごく大切な事を言ってくれる,私にとって,特別な存在である。そんな詩だ。

 メロディーも平板である。リズムはどこまでも一定だし,音程の幅も極端に狭い。エレクトロワールドのようなドラマチックな旋律の変化,ポリリズムのような実験的なリズムの刻み方など皆無である。サビの部分なんか,ずっと同じ音程を同じリズムで刻んで歌っている。普通に聞いたら眠ってしまいそうなほど,退屈極まりない曲だ。

 それなのになぜ? 涙の爆弾はどこに仕掛けてあるのか?
 
 「あの日止まった時計が また動き始めたら 大切な物語 永遠だよ ワンダー2」

 アンコールでこの歌・・・もう終わってしまうこのコンサート,別れが目前に迫っている。時計は止まろうとしている。でも,この時計はまた動き始める。大切な物語は,今日で終わりじゃない。永遠にいつまでも続いていく。つまり,また会えるよ・・・。そういう歌詞なのか? だから幸せな気持ちになれるのか?

 サビの部分で,突然重低音がリズムを刻む部分がある。心臓の鼓動のような低音が会場を包み込む。魂が心地よい響きに揺れる。これなのか?

 最後「らーらーらーらー」の大合唱に「ワンダー2」がフーガのように重なる。さらに「あの日止まった時計が また動き始めたら 大切な物語 永遠だよ ワンダー2」がかぶさる。音の重なりがとても心地いい。会場全体に響くエコーがとてつもなく美しい。そしてそこから少しずつ音が引き算されていく。最後は「らーらー」の大合唱だけになる。別れが目前に迫ってきたことの予感。
 この構成がキモなのか? シンプルな旋律を次第に重ねて分厚い響きを構築し,次に少しずつ減らしていく。足し算と引き算の妙。この曲はそのように計算し尽くされているのか?

 不思議な名曲である。

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「Dream Fighter」歌詞の意味

今年の秋、NiftyがHPサービスの打ち切りを宣言した。その結果私のHPも、今では閲覧することができなくなってしまった。そこで、かつてHP上に載せていたPerfumeに関する記事のいくつかを、当ブログに移植しておくことにした。ただし、これらの記事は、そのほとんどが2009年前半に書かれたものであることを念頭に置いて読んでいただきたい。

「Dream Fighter」 2008年11月19日リリース

 ついにトップを獲得したPerfume。つらいことや厳しい現実に打ちのめされ倒れそうになっても、あきらめずついに最高の位置にまでやってきた彼女たち(Dream Fighter)に対する気持ちがストレートに感じられる歌詞になっている。どん底を経験してもあきらめずに闘う彼女たちの強さがあったからこそ、中田ヤスタカその他のスタッフたちも一緒に走り続けることができたのかもしれない。したがってこの歌詞は、主語の設定を、それまでPerfumeを支えてきたスタッフたちにするとよい。歌詞の中の「僕ら」は、Perfumeのことではなく、スタッフたちをさしており、「」が、Perfumeの三人をさしている。

「最高を求めて 終わりのない旅をするのは
 きっと僕らが生きている証拠だから
 現実に打ちのめされ倒れそうになっても
 きっと 前を見て歩くDream Fighter
 もしつらいこととかがあったとしても
 それはきっとずっとがあきらめない強さを持っているから
 僕らも走り続けるんだ
 こぼれ落ちる涙も全部宝物」
 
 ドキュメンタリーとしても成立しそうな、ノンフィクションな言葉の数々が散りばめられた歌詞である。
 かしゆかが,20歳を迎えるにあたってのコメントでこう言っている。
「ずっとずっと自分に自信がなくて、自分という存在がすごく嫌で、何で私ってこんな嫌な人なんだろうってずっと思ってたけど、その存在を認めさせてくれたのがperfumeであって、二人に出会ったことだったので・・・ほんとperfumeやっててよかったです。今まで支えてきてくれたみ~んな、ありがとう。大好きだ」
 確かに彼女は,取り立てて美人なわけではない。昔は腹筋も弱くて声も不安定に震えていたし,筋力が弱くてダンスには切れがなかった。デビュー当時は他の二人に負い目を感じていた部分が多かったのではないだろうか? 自分の弱さを自覚していたからこそ,謙虚な態度が自然と表に出るようになったと思われる。そして一つ一つ,自分の弱さを克服する努力を続けてきたのだろう。今や、部分的にはのっちをしのぐのではないかと思わせるほど、ダンスには切れがある。
 彼女たちは今や、結成から9年もたとうとしている。こんなに長い期間(しかもそのうちの7年はまったく売れない時代なのである)、その絆がゆるがない三人組の存在それ自体が、奇跡だと言える。

 この子たちを支えてあげたい。周囲の人間をそういう気持ちにさせる文化,それを日本では「アイドル」と言うのであれば,まさしくこの3人はその正当な継承者と言えるだろう。

 ただ、これまでの歌詞には、どこか満たされない切なさ寂しさを感じさせるものがあり、それがPerfumeの魅力の一つであったのだが、本作は力強さが全面に出て、切なさがなくなってしまったのが残念である。トップに立った以上、満たされない気持ちを歌詞に乗せるのは、もはや難しいことなのだろうか?

 ところでだれか、Perfumeのサクセスストーリーを、中田ヤスタカの視点から語る映画作ってくれませんかね。もちろんラストのライブコンサートのシーンは本人たちで。

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「Love the World」歌詞の意味

今年の秋、NiftyがHPサービスの打ち切りを宣言した。その結果私のHPも、今では閲覧することができなくなってしまった。そこで、かつてHP上に載せていたPerfumeに関する記事のいくつかを、当ブログに移植しておくことにした。ただし、これらの記事は、そのほとんどが2009年前半に書かれたものであることを念頭に置いて読んでいただきたい。

「Love the World」 2008年7月9日 リリース

 ポリリズム7位 Baby crusing Love3位、着々とオリコンウィークリー順位が上がってきた後の、満を持しての曲である。

「こっそり秘密をあげるよ
 きっと君も気に入るよ
 二人だけの特等席」

 中田ヤスタカの小さな録音ブース(二人だけの特等席)で、オリコン1位を目指して作った新曲をperfumeに授ける様子(秘密をあげるよ)が目に浮かぶ。

「きっと一人で悩んで
 教えてくれていいんだよ
 ちょっぴり反省みたいな
 キャラにもないようなことも
 たまにはいいんじゃないの」

 NHKの「Top RUNNER」で,perfumeの3人が,中田ヤスタカの録音スタジオの雰囲気についてインタビューされた時「冗談も何も言い出せない雰囲気だった」「私たちの名前なんか知らないと思ってた」「誰かしらいつもどこかで泣いていた」と答えていた。これを聞いた中田ヤスタカも,「ちょっぴり反省」という気持ちになったのかもしれない。そんなことをうかがわせる歌詞である。

「まだこの先が見えない 一番星探す手が震えても
 あきらめないで 大切な
 少しの意地と君よダーリン
 刺激的 ほら素敵 見える世界がきらめくわ
 手探りの私にも 少しわかる気がするんだ」

 一番星(オリコン1位)を取るまであきらめるな。大切なのは少しの意地だよ。
 もう少しできらめく1位に手が届く。それが手探りの私(中田ヤスタカ)にもわかる。 

 だが、この曲は初登場いきなりオリコン1位を獲得した。

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「Baby crusing Love」歌詞の意味

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「Baby crusing Love」 2008年1月リリース

 この曲は歌詞の意味が最初から二重になっているところがおもしろい。

「恋の運命は 愛の証明は 二人の航海と 何かが似ているかもね」

「二人の航海」と「二人の後悔」、素直に二通りの意味を取ることができる。

「簡単な事って 勘違いをしていたら 判断謝って 後ろを振り返るんだ
 何だって いつも近道を探してきた 結局大切な宝物までなくした」

 いったいどんな判断ミスをしたのか、何を後悔しているのか。Perfumeの歴史を振り返ると、思い当たることがある。テクノポップ路線では売れないと考えた事務所は、一時期Perfumeをアキバ系アイドルグループとして売り出そうとしたことがある。だが時を同じくして、秋葉原にはAKB48という強力なアイドルユニットが登場する。ルックスではとうてい太刀打ちできないPerfumeは、当然のことながら惨敗を喫する。

「ただ前を見ることは 怖くて しょうがないね」

ポリリズムのヒットで、ブレイクしそうな予感はするものの、本当に自分たちの音楽が認められるのかどうか、不安でしょうがない。そんな気持ちが感じとれる歌詞である。

同時に、このまま売れ続けていけば、もう後戻りできなくなる。自由は亡くなり、事務所とレコード会社の要望に従った生活をしなければならなくなる。恋愛や結婚など、一般人としての生活はもうできなくなる。その覚悟がまだ十分に持てていない三人の不安な気持ちを表しているようにも感じられる。

「たどり着きたいあの場所」

それでもたどり着きたいのは、オリコンチャート上位の場所であろうか。
だが、そんな不安をよそに、この曲は堂々3位を獲得。ついにミュージックステーションに出演し、全国にPerfumeの存在を知らしめることになるのである。

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