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2018/02/18

武田康男「地球は本当に丸いのか? 身近に見つかる9つの証拠」感想

 中学校3年生の数学の教科書に、3平方の定理が出てくる。発展学習として、水平線までの距離を求めようというコーナーがある。もちろんこの答え、高さ次第で距離は随分と変わってくるわけだ。

 というわけで本書の登場である。

 一般的な大人の視線の高さ1.5Mだと、水平線までの距離は4.6キロ。富士山の高さ(3776m)だと230キロ。本書には323キロ離れた和歌山の山奥から、富士山の頂上撮影に成功した時の写真が載っている。これは新聞でも取り上げられていたので、見た記憶のある人も多いだろう。

 勤務先の生徒に、戦艦大和のマニアがいるので、大和の測距儀の高さからだと、何キロ先が見えるのかを調べてみた。高さ約30mなので、水平線は約21キロ先ということになる。その向こうは見えないというわけだ。

 ちなみに大和の主砲の射程距離は約46キロ。見えない距離にいる敵を撃っても、当たりっこない。これでは宝の持ち腐れではないかと思うかも知れない。だが、敵艦も大和と同じく高さ30mのブリッジを持っているとしたらどうだろう。ぎりぎり敵艦のてっぺんが見える距離、それがほぼ大和の射程距離ということになる。目視で狙って撃てるではないか!

 もちろん、発射から着弾までには時間があり(50秒前後)、狙った場所に着弾したころには、敵艦は違う場所に移動している。ずれを観測して、次の相手の位置を予測し、次弾を発射するのだが、敵艦だって、まっすぐ移動するような事はしない。だから、素人が考えても、これではとても命中しそうにないことがわかる。計算では、命中率は5%もないそうで・・・。使えないなあ(笑)。まあ、威嚇として(それ以上近づいたら撃つぞ的な)使うのなら意味があるのかも。

 本書はその他にも、スマホのGPS機能を使って地球の大きさを計算する方法や、空気の密度の差により、大気中の光線が曲がる性質から、実際に水平線が見える距離を計算する方法「地上大気差」(条件にもよるが、約6%遠くが見える)、さまざまな蜃気楼の写真など盛りだくさんな内容で飽きさせない。特に写真の美しさは、いずれもため息モノで、見ているだけで、ちょっと幸せになれる!

 

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