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2017/05/21

DVD「エブリバディ・ウォンツ・サム」感想

 アメリカ映画。

 以前、「シング・ストリート」を紹介した時に、

 1980年代に、ピーター・バラカンの「ポッパーズMTV」に夢中になった世代は、まず間違いなく本作にはまるだろう。

と書いたのだが、本作は同じ1980年代でも、舞台がアメリカだから、当然、小林克也の「ベスト・ヒットUSA」に夢中になった世代にお薦めしたい。

 オープニングでザ・ナックの「マイ・シャローナ」が流れてきて、主人公たちが典型的なアメ車に乗り、女の子たちをナンパするシーンを見ただけで、この映画がいかにくだらないことを真剣に映像化しているかが伝わってくる。

 主人公たちは野球の名門大学に特待生として入学し、あと3日で授業がスタートする、そのわずか3日間を時系列に沿って描くという、ヒネりも何もない展開。しかも、野球部なのに、映画が始まってから1時間10分以上たって、やっと練習シーンがあったりする。熱血スポ根ものでは全くないのだ。じゃあ、それまで彼らが何をやっているかというと、ひたすら酒を飲んで、ロック(ヴァン・ヘイレンなどの名曲が次々にかかります!)を聴いて、バーでケンカして、女の子に声をかけて、部屋に連れ込んで・・・というような、青春の無駄遣いを延々と見せてくれる。

 じゃあ本作は観るに値しないかというと、そんなことはない。どうでもいいようなくだらないエピソードの積み重ねが、じわじわと後半になるにつれ効いてくる。まるでボクシングの地味なボディー攻撃のように。

そしてラスト、主人公が初めての大学の講義に出席する時、今まで馬鹿騒ぎばっかりやってきた先輩たちが、突然まともなアドバイスをくれるのだ。このアドバイスを聞いた時に、ああ、これが大人になるっていうことなのかと、しみじみさせられる。

 学生時代にバカばっかやりながら、それでも少しずつ自分が大人になっていく寂しさを、意識の片隅で感じていた、そんな記憶が蘇る。なんとも言えない、鼻の奥がつーんするような懐かしさが、本作にはあるのだ。

 注! 基本的に大人が観る映画です。子供が観ても、ちっとも懐かしさなんか感じないでしょうし、そもそも本作、教育上よろしくないシーンのオンパレードですから(笑)。

 

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