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2017/03/12

BD「ブルックリン」感想

 イギリス映画。

 途中まで見て、ふと思いました。このパターン、森鷗外の「舞姫」じゃね?

 男女の立場を入れ替えたら、なんだかそっくりな気がします。

 舞姫とは「ドイツに留学中、美少女エリスと恋仲になる主人公太田。しかし、身勝手な事情により、太田はエリスをドイツに残し帰国する。」という、なかなかに鬼畜なストーリーなのですが、本作は「舞姫」以上に鬼畜なストーリー展開となっており、見ていて、お口あんぐり状態となります。なにしろ二重結婚一歩手前まで行くのですから。しかも、イライラ女(雑貨屋のおばさんにつけられたあだ名)が指摘しなかったら、本当に二重結婚していたかもしれないという・・・。いやはや、イライラ女さまさまです、ああ、危なかった。おかげで、ぎりぎり人間として踏みとどまることができたヒロインでした。

 ちなみに、かように重要な役割を果たすイライラ女に向けてのヒロインのお言葉は「何がしたいんです? ジムから離れさせたい? 私を町にとどまらせたい? 自分でもわからないのね」という辛辣なもの。でもこれって、そっくりヒロインにも当てはまる所がイタイ。まさしく自分でもわからなくて迷走しまくり状態。

 本作は、「アイルランドのど田舎から、ニューヨークのブルックリンに女一人で移住し、様々な困難を乗り越え、逞しく自立していく女」というテーマで見ればいいんでしょうけど、男が女に対してさんざんやってきた非道な行い(その時の感情で女を取っ替え引っ替えする)を、男女ひっくり返してドラマにしてみました? 的な感覚がどうしても拭いきれず、いまいち感情移入できませんでした。 

 ちなみにヒロインを演じる女優さんはシアーシャ・ローナン。日本の女優さんだと、黒木華を3割ほどボリュームアップさせた感じ? おぼこい顔して、ヤルときゃヤリます。後半になるにつれ、ファッションやお化粧がどんどん垢抜けていく様子は、見ていてなかなか楽しかったです。 

 

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