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2017/01/08

wowow「オートマタ」感想

 去年の年末、wowwowで観ました。

 人工知能を搭載したアンドロイド映画を4本、(「ひそひそ星」「さようなら」「エクス・マキナ」そして本作)立て続けに観たのですが、本作が一番私の好みにあう作品でした。

 人類と対峙した時のアンドロイドの選択が実にクールで素晴らしい。ターミネーター系の、人類との対決みたいな方向には行かないのですね。なぜなら、ほっといても人類は降り注ぐ紫外線(放射線)の影響、で滅亡するから。やがて滅んでいくであろう人類と、今後地上で生き続けるであろうアンドロイドとの対比が、実に哀しく美しい。アンドロイドの無機質な機械の目が、滅びゆく運命の人類を見る時、あわれみなのか、それとも哀しみなのか、実に微妙な表情を見せます。映画を観る者によっていかようにも読み取れる表情を見せるのです。まるで表情のない能楽のお面のような。ラストでアンドロイドがその面を外すシーンなんか、もう鳥肌ものでした。洋画なのに、和のテイストたっぷり。

 主役はアントニオ・バンデラスですが、本作のキモは上記のように、滅びる人類を見つめるアンドロイドの目にあるので、実に静かにドラマは進行します。まあ、多少は人類は生き残ろうとジタバタ悪あがきするのですけど、ムダムダ~みたいな(笑)。

 荒涼とした黄色い砂漠を行くアンドロイドと、酸性雨の降り注ぐ青い都市に引きこもる人類の、絵的な対比も素晴らしかった。

 人類の終末を描く様々な映画を観てきましたが、本作は今までになかったテーマを、見事な映像で表現していると感じました。この雰囲気は日本人の心情にかなりぴったりくるのではないでしょうか。

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