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2017/01/15

DVD「帰ってきたヒトラー」感想

 去年のアメリカ大統領選前に日本でも上映され、話題となった本作。民主主義の恐ろしさを語る、警鐘となるべき作品だったのに、トランプ氏が当選して、まさにこの映画の制作者が恐れていたとおりになってしまいました。いまだに信じられない思いです。

 以前何かの本で、多数決で決めて良いことと、いけないことの違いを読んだ覚えがあります。

 多数決で決めてもいいのは、どちらが選ばれても深刻な問題に発展しない時。

 例えば、明日の夕食のメニューを家族が多数決で決めるのは、全然構わない。

 クラスマッチの種目を、バレーボールにするかサッカーにするかを多数決で決めるのも、全然構わない。

 でも、どちらかを選ぶと、人道上の問題が発生したり、その後深刻な問題が発生することが予測出来たりする時には、多数決を使ってはいけない。

 例えば、クラスに一人、空気を読めない子がいて、みんな迷惑をしているので、その子の机と椅子を放課後どこかに隠す事に賛成するかどうか。

 移民が流入するとその分国民の仕事が奪われ、治安も悪化するから、移民は追い返してもよいかどうか。

 作中でヒトラーが言います。「国民が私を選んだのだよ」

 有権者の利益を守る政策を掲げる候補者に投票するのが、民主主義。従って、有権者の普段の生活が苦しくなればなるほど、他者の生活よりも自国民の生活のレベルを優先する候補者に票が集まるのは道理。かつてのドイツ国民がヒトラーを選んだのと同じく、今回のアメリカ大統領選挙もそういうことだったのだろうと思います。

 アメリカ合衆国が、かつてのドイツと同じ道を歩まないことを、心から望みます。

 

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