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2016/11/06

DVD「バレエボーイズ」感想

 男の子のバレエ映画と言えば、「リトル・ダンサー」が圧倒的に有名でしょう。もうあの映画から16年もたつのですね。早いものです。

 本作は「リトル・ダンサー」と違い、ドキュメンタリー、つまり実話です。バレエを目指す3人の少年達の姿を、12歳の時から、中学を卒業し、16歳になるまで追いかけます。当然、撮影がスタートした時には、この3人(ルーカス、トルゲール、シーヴェルト)が4年後にどうなっているかなど、誰にもわからなかったと思います。映画も、シーヴェルトが途中で挫折し、バレエ教室から離れていく姿を記録するのです。そして、驚いたことに、最初一番ひ弱そうで、かつ将来を考えていなさそうなルーカスが、ロンドンの名門バレエ教室に招待され、プロの道を目指しはじめるのです。それまで仲が良かった3人の人間関係が、微妙に変化していく様子も、カメラはしっかり捉えます。ラストで、ロイヤルバレエの指導を受けて逞しく成長したルーカスの姿には、思わずじーんときます。

 こうして、少しずつ違う道を進み始める3人の姿を描いて、本作は終わりを迎えます。

 ストーリーはそんな感じの、友情あり葛藤あり挫折あり栄光ありの、ガチでリアルな路線なのですね。残酷な現実とかも、わりと淡々と描かれるので、かえって胸が痛くなります。

 本作の魅力として、その映像の美しさ、そしてダンスシーンの美しさを挙げておかなければならないでしょう。 ノルウェーの雪降る街、夜のバレエ教室の門の前、ルーカスとペアを組む女の子との会話がまたいい。お互いを信頼しあい、尊敬する気持ちが、訥々とした不器用な会話から、ひしひしと伝わってきます。

 そして随所に散りばめられる3人の少年のダンスシーン、そのシンクロ率が実に素晴らしい。

 ついでに言うと、ロイヤルバレエに招待されたルーカス少年は、実は超美形なのですね。彼のダンスシーンを見ているだけで、うっとりする女性も多いのではないかと思われます。

 美少年が頑張る姿がお好きな方には、超のつくお薦めです。

 

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