« 深緑野分「戦場のコックたち」感想 | トップページ | 恒川光太郎「ヘブンメイカー」感想 »

2016/02/14

初野晴「惑星カロン」感想

 ハルチカシリーズ最新作です。どうもアニメ化され、今年の1月から放送されているようですが、そちらの方は未見です。

 今まで通り、廃部の危機にあった弱小吹奏楽部を立て直すべく奮闘するハルタとチカの二人が中心となり、数々の難事件を解決していくというパターンは変わりません。ジャンル的には爽やか青春系ミステリー。

 表題作の「惑星カロン」は、先生の過去を語るべく、いささか力が入りすぎて、かえって話をややこしくしすぎなきらいがあります。それまでの短編で張りまくった伏線をすべて回収している点は感心しましたが、タイトルとなっている「カロン」のうんちくが現実離れしすぎていて、すとんと胸に落ちません。プラモ作りが趣味の女子中学生にはちょっとクラッときましたけど(笑)。

 今回収録作品の中で一押しは、「理由ありの旧校舎」。一つ解決したら、実はもう一つドラマがあったという、二段階ミステリーになっているところにまず感心。 冒頭の巨大翼竜目撃談が、ちゃんと伏線になっているところに感動! 生物部女子たちの健気さに涙! 

 相変わらず、弱小吹奏楽部を立て直すというメインストーリーの部分は、ほとんど前進しておらず、このままでは全日本吹奏楽コンクール出場という目標に間に合わぬまま、ハルタとチカが引退してしまうのではないかと、いらぬ危惧をしてしまいますが、多分間に合うんでしょう(笑)。 次回作に期待!

|

« 深緑野分「戦場のコックたち」感想 | トップページ | 恒川光太郎「ヘブンメイカー」感想 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/49249/63209436

この記事へのトラックバック一覧です: 初野晴「惑星カロン」感想:

« 深緑野分「戦場のコックたち」感想 | トップページ | 恒川光太郎「ヘブンメイカー」感想 »