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2015/08/16

映画「バケモノの子」感想

 英語のタイトルが「The Boys and the Beast」なのである。「美女と野獣(Beauty and the Beast)」が元ネタであろう。訳すと「少年と野獣」になる。こちらのほうが本作の内容にふさわしいタイトルであるような気がする。「バケモノの子」にしたのは、ジブリ映画の影響か?(「風の谷のナウシカ」「となりのトトロ」「崖の上のポニョ」等、ほとんどの作品に「の」が入っている)

 ただ、本作はストーリーの展開にヘミングウェイの「老人と海」を効果的に使っている部分が多く、だったら素直に「少年と野獣」でよかったのでは?(どちらも「と」が入っている)

 師匠と弟子の成長物語がメイン。前半いがみあってうまくいかないのが、後半信頼しあう美しい師弟関係となる、そういうわかりやすい展開。したがって師弟関係になってしばらくの間は(30分くらい?)見ていてものすごくイライラする。教える方は感覚的な擬音語ばっかり使って具体的な指示は一切できないし、教わる方も、世間知らずで礼儀知らずでクソ生意気のくせにかまってちゃんだし。

 短気な人は席蹴って出て行っちゃうかもしれないが、そこは話の展開上そうならざるをえない部分なので、がまんして観るべし。そのかわり、少年がひとたび上達することの喜びを感じるようになると、一転して、ひたすら野獣から教えを吸収しようとする姿勢が生じる。呼応するように、教える野獣のほうも、まるで前半とは別獣のように、丁寧な指導をこころがける。というか、お互いがお互いに足りないところを教え合うような関係になる。美しい師弟関係が生まれるのだ。

 さりげなく重要なキャラとして、野獣(熊)の友獣が二匹登場する。一匹は猿の姿をしており、きわめて客観的かつ現実的な意見を述べる。前半の少年に対して「さっさと帰んな」と言うシーンがあるのだが、ここは観客も思わず心の中で「そうだそうだ。さっさと帰れ」と叫ぶことだろう。

 もう一匹は豚の姿をしており、きわめて道徳的かつ慈悲深い。

 これであと河童がいれば、「西遊記だろ」と突っ込めるのだが、残念ながら河童は出てこない。そもそも、キャラが入れ替わっている。三蔵法師のキャラを豚がやっている。

 師弟が立派に成長した姿を見て、この二匹が涙を流すシーンは、わかっちゃいるけどジーンとくる。

 後半の女子高生が、ただの足手まといじゃなくて、重要な役どころとなっている点も、よかった。 

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