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2015/07/26

DVD「ミルカ」感想

 インド映画です。

 実在の400Mアスリート、ミルカ・シンの物語。

 パキスタンとの国境紛争で家族を惨殺された少年ミルカの記憶が、フラッシュバックとなってオリンピック競技中の彼を襲うという光景が冒頭で描かれます。そのPTSD(心的外傷後ストレス障害)からどうやって立ち直るか、そこが本作の一番の見所なんでしょうが、前半はわりとゆるめの展開を見せます。

 例えば、陸上競技に参加する理由が、「牛乳と卵がもらえるから」というもの。食欲に正直で結構。

 例えば、インド代表選手が着ているブレザーがかっこよくて、着てみたくてたまらない。で、こっそり本人の許可ももらわずブレザーに袖を通すという、それ犯罪! という単純さ。

 例えば、とびきりの美人と恋に落ちるエピソード。ずいぶんな美人なので、これは後々再登場あるのかと思って期待していたのですが、「彼女は結婚したんだ」と言われてそれっきり。え? いいの?

 その後、大会に出るため飛行機に乗ると、シートベルトを締めてくれる美人と出会います。これはきっと何かあるそ! と思ったらそのままスルー。何もありません。いや実際は絶対何かあっただろ? なぜカットしたんだ(笑)?

 さらに大会直前に遊んだトランジスタグラマーの彼女とも、その後は何も無し。

 ミルカさんの女性の好みは割と外見重視ですね。自分の本能的欲望に非常に素直です。結構なことです。しかも次々取っ替え引っ替えしていくタイプの人物らしい。ただ、トイレの鏡に向かってひたすら自分にビンタを連発するシーンは笑えました。大会で負けた原因は前日の女遊びだと自戒しているんでしょう。もっと叩け(笑)!

 意外とよかったのは、石炭を盗むため、汽車の屋根の上を走るシーン。自由に、のびのびと、まるで飛ぶように走る姿は美しかった。

 インドでは本作、とんでもない高評価だったらしいです。まあ自国の伝説的アスリートの話ですから当然でしょう。こちらは日本人なので、そういったバイアスなしで見るわけです。すると、「バルフィ! 人生に唄えば」同様、自分の感覚とのずれ(自分の欲しいものを無邪気に手に入れようとする=他の人が迷惑する)が多く、素直に名作と言い切れないのが正直な所です。

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