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2015/06/28

藤崎慎吾「深海大戦 Abyssal Wars」感想

 SF小説です。

 筆者は以前「鯨の王」という小説で、日本に海洋SF小説というジャンルを切り拓きました。本作は、人が鯨と戦う話ではなく、人と人が海面下で戦うSF小説です。

 「機動戦士ガンダム」というアニメの斬新だった所は、ミノフスキー粒子という、レーダーを無効化する新兵器の存在でした。その結果、戦争は有視界の近距離白兵戦がメインとなり、結果として人型ロボットがサーベルを振り回す必然性が説明できたのです。

 本作も、ロボットが活動する舞台は海の底。海底に眠る資源を巡って、既存国家と新興勢力が争うというものです。ソナーを無効化する技術が開発されたため、魚雷は全く役に立ちません。その結果、ガンダム同様、ロボット同士の戦いは有視界での白兵戦となるのですね。

 ガンダムでは、主人公アムロはニュータイプとして超能力が覚醒し、誰かの声が聞こえたり、何かが「見えるぞ」だったりするようになるのですが、本作は主人公にだけ、少女の姿をした妖精が見えて、「あっちに行くといいことが・・・」だの「そろそろ危ないかも・・・」だの、いろいろな示唆を主人公に与えます。

 一方、味方のパイロットに美少女がいて、その美少女が、主人公に対して常に上から目線の非常に好戦的な性格だったり、ロボットに搭乗する時には、体にぴったり密着するスーツを着たりするなど、登場キャラにはエヴァの影響が色濃く窺えます。

 強力な敵が出現して、美少女の搭乗したロボットがやられ、主人公の師匠もやられ、まだテストも済んでない新開発ロボットに乗った主人公もやられそうになった所で、敵キャラはなぜか主人公を見逃し去っていく・・・というあたりで本作は終わります。続きは最近刊行された「深海大戦 Abyssal Wars 漸深層編」を読めということらしいので、素直な性格の私は(笑)早速借りる手配を済ませました。

 ああ、早く読みたい。

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