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2014/11/22

BD「グランド・ブダペスト・ホテル」感想

2014年ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作。
 ヨーロッパの美しい山々の間にたたずむグランド・ブダペスト・ホテル。そこでコンシェルジュを勤めるのが、本作の主人公の一人、グスタブ。
 ある日、彼の長年のお得意様、マダムDが殺される。遺言により高価な絵画がグスタブに贈られたことから、彼は容疑者として追われることに。もう一人の主人公、ベルボーイ・ゼロの献身的な活躍により、真犯人に迫るグスタヴ。真相は解明できるのか!?

 実は本作、事件の解明がメインではない。むしろ、天涯孤独の二人の師弟の、心の交流に胸打たれる。これが本作の表のテーマ。
 グスタブの、プロのコンシェルジュとしての心得が、実に徹底している。そしてベルボーイのゼロが、その薫陶を吸収し、急速に成長していく姿が微笑ましい。
  後半、ゼロは、グスタブが何を望んでいるを察し、素早く先回りして準備する。その姿を見たグスタブの満足げな表情。自分の後継者として彼を認めた、そんなストーリー。だから、ゼロはこのグランド・ブダペスト・ホテルのオーナーになれたのだ。

 ただ、家族を戦乱で失ったゼロの境遇を知った途端に、グスタブのゼロに対する態度が180度変わる場面に注目してほしい。本作のもう一つのテーマにつながるからだ。
 列車での検閲シーンが二回もあり、そしてゼロの人権を守るため、グスタブがそれに二回とも反発する。このエピソードは、決して無意味ではないのだ。

 画面は甘いお菓子のような色彩が多い。また、コミカルなアクションシーンばかりに目が行くが、実は時々挿入される残酷なシーンが、本作の裏のテーマを暗示する。

 非常にシリアスな内容を、演劇の手法とカラフルな色彩で軽く仕上げた傑作ではなかろうか。

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