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2014/09/15

BD「白雪姫殺人事件」感想

 原作は湊かなえ。当然人間のダークな部分をあぶり出す作品となっております。

 芥川の「藪の中」のように、殺人事件の関係者たちが、まったく違う証言をするという多視点型ドラマ。同作を映画化した「羅生門」では、登場人物たちは自分の保身のために、自分に都合の良い証言をしていましたが、本作もそんな感じ。

 「羅生門」と違って、スマホのSNSという小道具を使った点が現代風であり、しかも、それによって人間の身勝手さがより強調されるという効果が生まれました。

 登場人物が変わるたび、証言がちょっとずつ変わるわけですが、映像の見せ方として、同じシーンを、微妙に演出や演技を変えて再現するのですね。結果、人物の見え方がまるで違ってきます。

 

 井上真央が駅の階段を駆け上がるシーンなんか、証言者が変わる度に何度も繰り返されるんですが、駆け上がり方とか、振り向き方とか、ちょっとずつ違うんです。見ている方は、どの井上真央が本当の姿なのか、混乱してくるわけです。ちなみに最初の方の駆け上がりっぷりは、なかなかすごいです。これ、ほんとに井上真央なの? ていうくらいの踏ん張りっぷり。下半身に思い切り力入ってます。きれいな女優さんなのに、いけてないOLを見事に演じきっています。いや、ここまで演技達者とは知りませんでした。お見事!

 先週紹介した「ルパン三世」の五右衛門、綾野剛が、情けないディレクター役を見事に演じており、これも見所の一つ。

 中盤以後、ろうそくで交信するシーンがあります。SNSではなく、モールス信号ですらないので、何を伝えたいのか、まったくわからないという、超アナログでアバウトな通信方法。あえてモールス信号にしなかったのは、やっぱりアンチSNSというテーマを出したかったからなのかな?

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