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2014/01/27

DVD「悪いやつら」感想

 韓国映画

 主人公のチェ・イクヒョンがとにかく腹の立つキャラである。

 韓国は家系の上下関係がことのほか大事らしく、同じ地方出身であれば、目上の言うことは絶対であるらしい。そこを逆手にとれば、自分の力だけでは敵わない相手に対しても金を使って上位に立つことができる。あきらかに修羅場をくぐってきた組の強面相手に対しても、その手を使って兄貴風を吹かす。こんなヤツが今の韓国の経済界を牛耳っているのかと思うと・・・。
 そうやって手に入れた地位を、イクヒョンは、自分の実力だと吹聴する。金の力で築いてきた人脈が彼の武器。電話帳をバサバサさせて、「これがおれの力だ」とうそぶく。
 イクヒョンとは対極にある人物として、組のトップ、チェ・ヒョンベが登場する。本当の悪党であるチェ・ヒョンベ。己の力を信じ切っているかのような無垢な表情ときゃしゃな体型がたまらなくセクシーでかっこいい。メタボ体型のイクヒョンとはまさに正反対。しかも、筋を通さない者に対してはとことん容赦しない冷酷さを持っている。

 そういう意味ではイクヒョンは本当の悪人とは言えない。ただ強がっているだけの、流行語で言えば半グレみたいなヤツである。自分の力では何も出来ず、相手を自分の手でとことん叩きつぶすこともできない。諸々のことを、金を使って他人の力で解決するので、当然誰からも尊敬されないし、一目置かれることもない。金脈のあるビジネスの話になると、そっち方面に顔の利く彼は、あちこちからちやほやされる。だが、誰からも尊敬されていないので、いつ裏切られても不思議がない。そういう人物として描かれる。この設定があるから、あのラストシーンにつながっていくのだ。最後まで見るべし。

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