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2013/09/08

映画「パシフィック・リム」感想

 登場する外人さんが皆「Monster」と言わず「カイジュウ」と言うところがまず憎い。監督がいかにカイジュウ大好きかが、こういうところでよくわかる。日本のカイジュウ文化(含む巨大ロボット)をリスペクトしていることがよくわかる。したがって日本人が本作を見ると、非常に心地よく感じられる。「ああ、日本のカイジュウ文化が、海外の人たちに、こんなにもリスペクトされている」みたいな。
 カイジュウの造型がまた素晴らしい。初代ウルトラマンに出てきた怪獣たちの造型は、実在のハ虫類や昆虫、あるいはかつて繁栄した恐竜をモデルに、それらをデフォルメしたり、組み合わせたりして、それはそれは見事なものであった。(バルタン星人やレッドキングを上回るデザインが、以後のシリーズに出てきただろうか?) 今回のカイジュウは、嬉しいことに初代ウルトラマンのそれに近い。しかも、デカイ。半端なくデカイ。カイジュウを迎え撃つロボットも、デカイ。両者ともデカイから、動きがスローモーで、重量感たっぷりに撮影してある。必殺パンチも、肘からロケット噴射してぶん殴るという!!  殴られたカイジュウも、顔はひん曲がるし、頭蓋骨は陥没するしで、見るからに痛そうである。痛みが見る側に伝わってくる。
 映画の3分の1くらいは、こういったロボット対カイジュウの対決シーンが占めるのだが、とにかく見ていて幸せになる。こう作ってほしい、という怪獣ファンの願いを、かゆい所に手が届く細やかさで作ってある。日本人以上に日本のカイジュウ文化が大好きなスタッフが作ったと思われる。しかも、人間ドラマの部分もなかなかよく出来ている。今流行の「中2病」を持ち出すキャラは皆無! マッドサイエンティストが二人出てくるが、彼らの、他人の話を聞かなさすぎっぷりも、かえって爽快。だいたい過去の有名な天才科学者って、アスペルガー症候群であろうと思われる人が多い。だから、本作でも他人の意見なんか聞いたりしなくて正解なのだ。さらに本作は、ラストでその設定が生きてくる。なかなか上手いシナリオだ。ついでに言うと、スタッフロールの後の寸劇も実に面白い。
 「ガッチャマン」見てそのあまりの「中2病」っぷりにがっくしきた人は、ぜひ口直しにこちらを見てほしい。ていうか、なぜ日本人がこういう映画作れないのか? 誰か作って! お願いします!

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