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2013/05/08

特撮「巨神兵東京に現る」感想

 「館長庵野秀明 特撮博物館」に行ってきました。エヴァンゲリオンですっかり有名になった庵野監督ですが、若かりし頃、宮崎駿監督に、ナウシカの巨神兵の絵コンテを何度もダメだしされ、泣きながら描いたというエピソードは結構有名です。そんな庵野監督監修の本展、当初東京で展示されていて、「地方の我々は見たくても見れないではないか」と、憤慨していたのですが、なんと今回、愛媛県美術館にて展示の運びとなりました。やったー。
 第一展示室の、特撮で使用されたミニチュアセットやメカの展示にくらくらしながら、いよいよ本展の目玉、「巨神兵東京に現る」展示室へ到着。横長ワイドスクリーン(200インチくらい?)に映し出されるハイビジョン特撮映像は長さ10分程度。ナウシカの巨神兵が、宮崎駿原作のマンガのディティールに近い形で登場。一応ストーリーらしきものがテロップとともに語られますが、そんなのどうでもいいです。とにかく巨神兵がすごい。口から発射されるプロトン砲がすごい。プロトン砲発射シーンがすごい。牙が一本一本外側にめくれ、のどの奥からプロトン砲発射口がせり出して、一瞬ためたその後、一気にエネルギーを放出させるそのカタルシスがすごい。吹き飛び砕け落ちるビルの破片がすごい。ビームを浴びて一瞬にして赤熱し、ドロリとろけて流れ落ちるコンクリートがすごい。美術館の壁ごとビリビリブルブル震えるのも一向にお構いなし的な重低音がすごい。
 とにかく一つ一つ、ていねいにアナログ的特撮手法で撮影しましたというのが売りの本映像、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版Q」上映時に同時上映されたそうですが、そちらはCGを使ったバージョンだそうで、こっちはCG一切なしバージョンです。
 「ナウシカ」の巨神兵が、全身真っ黒で、ゆらゆらと歩く姿がまるで地獄からの使者であるかのような雰囲気をまとっていたのに対し、本作の巨神兵は、むしろ宮崎駿の原作マンガに出てくる巨神兵に近く、生物兵器っぽさがこれでもかと強調されています。黒い巨人のほうがよかったという意見も当然あるでしょうが、本作のような、徹底的にディティールにこだわった巨神兵も、すごいと思います。
 ただ、ところどころに、笑える特撮もあったりします。例えば犬。「本物の犬使えばいいじゃん!」と言いたくなるシーンなのに、わざわざ作り物の犬を人の手で操作して撮影しています。ハイビジョンのため、細かい部分までくっきり写るので、見たら一発で「あ、この犬人形だ」ってわかります。会場からは失笑が聞こえました。っていうか、これわざと狙ってやってるだろ(笑)? あと、ビルの屋上や交差点の人間達なんかも、わざと手抜いてるとしか思えません。ゆるい、ゆるいぞ(笑)!
 巨神兵のおどろおどろしさとは対照的な、こういう馬鹿っぽさが所々に顔を出し、絶妙なバランスをとっています。おもしろかったです。
 次の展示室では、特撮で使われたジオラマセットが再現され、その中で記念撮影が出来る仕掛けに。「巨神兵東京に現る」で使われた1/6室内セットもあります。巨神兵になったつもりで東京タワーをなぎ倒す絵を狙ってみるのも面白いかも知れません。(そういうわけで本展示、写真撮影してくれるパートナー同伴を強くお薦めします。)
 別の展示室ではメイキングが上映されていました。ここでは、巨神兵が着ぐるみではなく、人が三人、棒を使って後ろから操作している様子がわかります。さらに別の展示室では巨神兵本体が、操作用の棒といっしょに展示されており、思わず阿波人形浄瑠璃を思い出しました。巨神兵を使って「傾城阿波の鳴門」やらせたら面白いかなとか・・・「ととさんの名は宮崎、かかさんの名は庵野・・・」・・・いや怖い怖い。
 展示室を出ると、物販コーナー。500円のガチャガチャで巨神兵フィギュアが買えるではありませんか! 3体あるらしいのですが、どうしてもプロトン砲発射シーンのヤツが欲しい! 500円入れて祈りながらぐるりんと。そしたら出ました! 一発で目的のフィギュアをゲット!
 大満足で帰途につきました(子供かオレ!)。
 ちなみに本展示、6月23日(日)が最終日となっております。Photo_2



 

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