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2012/07/08

映画「アメイジング・スパイダーマン」感想

ほんのちょっとだけ、ネタバレ含みます。了解の上でお読み下さい。

 やはりトビー・マグワイヤ主演の前作と比較ということになるでしょう。

 まず脚本。
 前作のほうがよかったですね。「おおいなる力にはおおいなる責任が伴う」とか、ヒーローであることに悩む姿だとか、とても説得力がありました。今作もだいたい似たようなテーマ、似たような流れで描いているんですが、前作とは違うものにしようと意識しすぎたのか、はたまた脚本に横槍が入ったのか、流れがモタモタとあっち行ったりこっち行ったりです。もどかしさを感じました。
 ここの展開もたつきすぎ(スパイダーマン誕生シーンとかクレーンシーンとか)、そこのセリフはそうじゃないだろう(彼女に告白シーンとか彼女に謝罪シーンとか)、スパイダーマンそんなに打たれ強かったっけ(リザードマンによって何度も壁や床に叩きつけられるんですが、普通なら確実に全身骨折&内臓破裂)、それなのに何故銃弾一発であなた足引きずりますか? 等々、スクリーンに向かって何度突っ込んだことやら(笑)。

 話題のキスシーンも、「おいおい蜘蛛の糸をそんなことに使うなよ、反則だろ!」と突っ込んだのは私だけ?

 まあ、それだけ前作の脚本がすばらしかったということの、証明でしょう。

 主役はほぼ引き分け、というところでしょうか。
 前作トビー・マグワイヤの深い目の色には、何か深遠な哲学っぽさを感じさせられたものです。一方今作のアンドリュー・ガーフィールド、シャイで優しげな雰囲気がたまらなく魅力的です。全国のお姉さんお母さん達が、へこたれてるアンドリュー君を見て母性本能くすぐられ、思わず抱きしめたくなってしまったのでは?
 また、トビー君は身長がやや低く、ガタイのいいヒロインとのバランスがとれていなかったのですが、今回のアンドリュー君は、華奢な感じですらりと伸びた手足が美しいのですね。細マッチョというんでしょうか? スパイダースーツを着ると、これがまたぴったりはまってるんです。
 ヒロインは今回の方が日本人好みかな? 前作のキルスティン・ダンストは、がっちり系だったし、目も小さかったので、華奢でお目々ぱっちりな女の子が好みの日本人には、(私も含め)受けなかったと思います。本作のエマ・ストーンは、目がぱっちりと大きいところがポイントでしょう(でも、やっぱり、あんまり好みではありませんが)。ミニスカートにニーハイソックスという衣装も、日本のアニメを研究した成果? しかも、エマ・ストーン、ニコニコ笑って立ってるだけのお嬢様ではありません。最近流行の闘うお嬢様です。クライマックス近くでの、顔のドアップのシーンでは、10年後20年後の彼女の老化した顔が、一瞬想像できたような気がして、怖くなりました。
 空中をスパイダーマンが飛翔するシーン。振り子運動が最高点に到達した時、一瞬静止するのですが、その時の体の曲線のラインがいずれのシーンも非常に美しく、ため息ものです。コスチュームも、前作の明るい色調から、やや暗めの繊細な雰囲気に変更されたのですが、アンドリュー君の淋しげな顔にマッチして、たいへんよかったです。

 最後のエンドロールで、なんだかよくわからない英語のような発音の日本語で歌うロックグループ(名前忘れました)・・・あれはやめてほしかったです。ハリウッド映画なんだから、普通にアメリカのミュージシャン使えよ。百歩譲って(まあ、彼らを使うことになったのには、いろいろ事情あるんでしょうけど)日本人使うんなら、ちゃんとした日本語で歌ってほしいものです。こちとら字幕版を2時間超見た後ですから、耳が完全にネイティブな英語に慣れきっています。そこへ、わざと口先をすぼめて母音をあいまいに発音し、英語っぽく聞かせようとする歌がくるわけです! かなりイラッときました。中途半端にもほどがあるというものです。
  あと、ハリウッドお得意の、続編ありきの脚本には、最近ちょっとうんざりです。いちいち、謎なんか残さず、きちんと1作ごとに終わらせてほしいものです。                  

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