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2011/09/17

辻村深月「本日は大安なり」感想

 ヒロインはウェディングプランナー。大安の日に、彼女が勤める結婚式場で同時に四つの披露宴が行われる。だがもちろん、それぞれの会場には、屈折した一卵性双生児の花嫁やら、超クレイマーやら、結婚詐欺師やらがいて、別々にとんでもないドラマが進行し、ヒロインは右往左往、でも4つのドラマには少しずつ、つながりがあって・・・みたいな話です。最初嫌なヤツと思っていた人物が、後半実は・・・みたいなパターンがいくつかあり、女の敵! みたいな男にも、天誅と同時に救済があり、全体的に、実にハッピーエンドな小説です。タイトルの「本日は大安なり」に偽りはありません。

 舞台設定が結婚式場なので、やや読者を選ぶかという気もします。おそらく男性はあまり読まないでしょうね。でも読めば、女性の視点から披露宴というものの本質を見直すきっかけになるかもしれません。近く結婚を考えている若い男性諸君、本書はお薦めです。

 また、ヒロインには実は、暗い過去があるのですが、そのあたりのドラマも、ありがちな話ではありますが、若い男性諸君はじっくり読み味わうとよいでしょう。「君は僕なしでも生きていけるだろ? でもあの子は、僕の助け無しには生きていけないんだ」みたいなことをおっしゃる男性って、今でもそれなりにいらっしゃるようですから。

 これから結婚しようという男性諸君は「あなたと一緒になれないくらいなら、私死んじゃう」的な女の子につかまらないよう、くれぐれもお気をつけください。いや、そういう風に言われたい願望が、男性の心の奥底にあるものだから、ころっと騙されちゃうのかな?

 当方25で結婚したのですが、結婚式よりも、新居のほうに投資したものですから、披露宴はかなりシンプルなものですませた記憶があります。本書に出てくる披露宴の相場は300万円以上・・・。ああ、世界が違うなあ。

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