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2011/08/06

DVD「きな子~見習い警察犬の物語」感想

 地元香川県の映画ということで観ることにしました。去年の夏、上映された作品です。

 香川県では「きな子」はローカルニュースにしょっちゅう出てきて、かなり有名な犬だったんですが、全国的な知名度はどうだったんでしょうか? 映画にするくらいだから、全国的にも一応知名度あったのかな?

 実話を元に制作された映画です。私も、きな子とその訓練士が、何度も警察犬試験に不合格になる記事は、新聞やテレビニュースで何度も見ました。「あ~、また落ちたか。まあでも、君はその愛嬌があるからいいじゃないか」そんな感じで見ていた覚えがあります。映画でも、きな子が試験の最中、チョウチョに気を取られて女性訓練士に怒られるシーンがありましたが、実際のきな子も、あんな感じの憎めないキャラでした。いやラブラドール・レトリーバー、本当にかわいいです。

 映画できな子を演じるのは、別のレトリーバーだそうですが、やっぱりかわいい。目が大きくてかわいい系じゃなくて、仕草が憎めない系のかわいさです。

 香川県の映画ということで、登場人物はみな讃岐弁をしゃべるわけですが、横で料理しながら観ていた妻が、「これどこの国の言葉?」と、一言。

 子役が二人出てきます。兄と妹。妻が「このお兄ちゃん役、ドヘタクソやな」・・・妹の方はまあ及第点? この妹、性格設定が、客観的かつ冷徹に現実を見つめ、さらにズバッと一言で斬って捨てる(つまり、素直に感情表現できない)というキャラであるらしく、「兄ちゃん、それ、恋やで」には、かなり笑いました。

 ロケには讃岐富士をバックに、美しい自然が効果的に使われていましたが、香川県人が見るから「ああ、美しいなあ」と思うのであって、県外の人が見たら「まあ、普通のちょっときれいな田舎じゃん」くらいのものではないのでしょうか? あと、後半に集中豪雨のシーンがあるのですが、やたらと照明を当てて天気雨っぽくなっていたのはどうしたことでしょう?

 あと、先輩訓練士が親の稼業のうどん屋を継ぐというサブストーリー。その後どうなったのか、知りたい人も多かったと思います。エンドロールで象徴的なシーンでも入るのかと思ってましたが、一切なし。中途半端感はぬぐえません。香川の映画だからって、無理にうどん屋の話をからめなくてもいいのに・・・。

 さて、本作を今観て、かなり複雑な気分になるのは、私だけではないと思います。この後、きな子と女性訓練士がどうなったかを、たいていの人が新聞記事を読んで知っているからです。以下その記事を要約したものを載せます。

 

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 「きな子」が、丸亀市内第57回県警察犬競技大会で初優勝。

 丸亀訓練所の訓練士見習いだった女性が、このたび正式に日本警察犬協会公認訓練士となり、訓練所から独立した。そこで今回「きな子」は、訓練所の所長と初コンビを組んで、においの選別部門に出場。高得点をマークして優勝した。

 所長は「結果を出せたのは女性訓練士との6年間の蓄積。」とコメント。

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 新聞記事だけでは、女性訓練士とその上司である所長、そしてきな子の、三者の関係がどのようなものであったのかがわかりづらく、いろいろ憶測してしまいます。単に女性訓練士が未熟だったのか。それとも女性訓練士との6年間の下積みが、7年目にやっと開花したと見るべきなのか。本当のところはどうなのでしょう? 本作、もう一度ドキュメンタリーとして作り直した方がいいのかも知れません。いやそれとももう、きな子たちは、そっとしておいてあげたほうがいいのかな?

 

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