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2010/12/19

DVD「RAILWAYS」感想

 四十九歳のエリートサラリーマンが、出世の道を自ら捨てて、小さいころの夢だった、電車の運転士になるという映画。ストーリーは、まさに想像通り進んでいきます。

 運転士になるまでの主人公は、たいへん嫌な奴として描かれます。冒頭のシーンでは、会社の存続のために、血も涙もないリストラを敢行します。それも、工場まるごと一つです。

 また、彼には本仮屋ユイ演じる素敵な一人娘がいるんですが、彼女がこんなセリフを言うんですね。「お父さんったら、そうやって人が話してる時にすぐ時計を見る」

 ところが、電車の運転士になったとたん、やたらと素敵なおじさんに早変わり。ひじを壊してプロ野球入りをあきらめ、電鉄会社に入社した、ちょっとひねくれた新入社員がいます。彼に対し、いかにも年の功ですって感じの、柔らか~いお説教をするのですね。また、レール上に荷物を落とした客が居れば、ダイヤの遅れもいとわず、すっ飛んでいって助けるお人好しぶり。あまりに素敵なお父さんになっちゃったので、ちょっと面食らいました。どっちが本当の主人公の姿なんだ?

 これに対する回答は、ちゃんと映画中盤で、主人公の妻が言ってくれました。

「あなた、今までずっと無理してた。」

つまり、運転士をしている時の、お人好しな姿が、本来の彼の姿なんですね。

 会社勤めに疲れた世のおじさんのほとんどが、「うらやましいなあ」と思うであろうストーリー展開でした。

 島根の自然美を、色をことさら誇張せず、自然に丁寧に撮影しています。特に宍道湖をバックに走る電車の美しさ、ため息物です。私の地元にも、ちょっと前までは本作の電車に負けないくらい古い車両がガタゴト走ってたので、鉄道マニアではないのですが、少しばかり感情移入しながら見てしまいました。

 夫婦別居問題の解決、ああいうエンディングでよかったのかなあという疑問は残りました。あと、エンドロールのユーミンの歌、あれは、一体どうしたのでしょうか。監督さん、たとえ相手がユーミンでも、駄目なモンは駄目と、はっきり言わなくちゃ。

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