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2009/07/19

DVD「ウォーリー」感想

 ディズニー/ピクサーによるCG映画

 最初に広告を見たときは1986年の映画「ショートサーキット」の焼き直しかと思いました。なにしろ、ロボットのデザインがあまりにそっくりなものですから。

 でも違いました。「ショートサーキット」のNo,5は、軍事用ロボットが落雷の影響で心を持つという設定でしたが、本作のウォーリーは、ゴミ処理ロボット。しかも、人類が見捨てた地球で、たった一台、太陽電池と、スペアパーツを使ってなんと700年間も働き続けてきた・・・という設定。もうこの設定だけで、うるうるしてきます。特にオープニング。巨大なビルを俯瞰で見るシーン。妙に赤茶けたビル群に違和感を感じて見ていると、カメラはそこへぐぐっとズームアップ。実はそれはウォーリーがゴミをプレスして作ったブロックを丁寧に一つずつ積み上げたものだったという・・・。

 こういう設定大好きなんです。しかも、この設定部分を語る約30分間、台詞がほとんどありません。細やかな演出の積み重ねで、実に静かに、でも豊かに見せてくれます。こういう語り方は、日本人が得意にしていたと思うのですが、昨今はディズニーがすっかり自分のものにしてしまっているんですね。

 途中から人間が出てきたりすると、もう普通に今までのディズニー映画になってしまいます。船長が立って歩くシーンとか、どこかのアニメのパロディーのようで、大笑い。エンディングも、ディズニーらしい終わり方。でも、エンドロールの見せ方は、日本のアニメ映画やゲームのエンドロールのように、細かい芸と心配りが散りばめられていて、むむ、結構日本を研究してるな、という感じです。

 おまけの短編、宇宙船を修理するロボット、バーニーのお話も、やはりほとんど台詞なしですが秀作です。ロボット同士の無言の会話、その間の取り方が絶妙です。

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