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2008/09/28

DVD「ペネロピ」感想

 ディズニー映画です。

 魔女の呪いにより外見を醜くくされてしまった主人公が、真実の愛を手に入れる話です。この手のディスニー映画とくれば、名作「美女と野獣」を思い出します。

 「美女と~」はCGを取り入れたアニメでしたが、本作はCGを取り入れた実写です。また、男女の立場が入れ替わり、さらに呪いが解ける条件が多少違ってきています。

 いずれのヒロインも、運命に流されるのではなく、自ら運命を切り開こうと前へ一歩踏み出す所に、共通点を感じました。

 本作のヒロインは、鼻以外は整った顔立ちをしています。鼻も、確かにブタの鼻なんですが・・・この設定はかなり微妙だなと感じました。もうあとちょっと、ブタの鼻らしさが強調されていたら、同じくディズニーのアニメ「ノートルダムの鐘」みたいな結末になっていたのではないでしょうか? 「クレオパトラの鼻があと○センチ○○かったら・・・」という話はよく聞きますが、本作も、視聴者がヒロインに感情移入するためには、あれがぎりぎりの造形だったと思います。

 また母親は、「主人にはホクロのことは結婚するまで隠していたの」とか「ここをもう少し整形すればもっとよくなるわ」「整形がいけないこと? 娘の幸せを願って何がいけないの?」などと、問題発言を連発します。

 教え子に、色白ですらりと背が高く、顔立ちも整っていて学力優秀、性格も良いという、まさに非の付け所のない女の子がいました。ただ、鼻のてっぺんに小さなホクロがあったのを、この映画の母親を見て思い出しました。

 小さなホクロも、ブタの鼻も、気になる人はおおいに気になる。気にならない人は全く気にならない。外見に対する受け取り方は、人によって千差万別です。ただ、今の世の中、整形でいかようにも顔は作れるようになりました。ならば、心の方をどう作るか。こちらをテーマにした映画が見たいなと思いました。

 と言うのも、ヒロインのペネロピは、外見による不幸を気にしすぎた両親により、お屋敷の中で、同年齢の友だちと一切関わることなく幼児期、思春期を過ごすという設定だったからです。人は、他者との関わりの中で、人と人ととの距離感など、大切な人間関係を学んでいきます。ぺネロピにはその場が全く与えられていませんでした。他者から隔離された世界では、心が十分に育たないはずなのですが・・・。

 他者との距離のとり方がわからず、不登校やケータイ依存症に陥る子どもたちが増えてきました。その根っこの部分には、本作の母親のような存在があるのかもしれません。

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