長谷川眞理子「クジャクの雄はなぜ美しい?」感想
タイトルを見ただけで興味がわき起こりました。なんでだろう? 長年疑問に思っていたことの回答の一部がこの本にありました。いやあ、そうだったのか。生物の競走って激しいなあと、感心することしきり。
クジャクに限らす、鳥類のほとんどは、雄のほうが美しく体を飾り立てます。雌が美しい雄を選り好みする理由として仮説がいくつか紹介されています。
その一 ハンディキャップ・モデル
生存力に優れる雄ほど、長い尾や派手な羽根飾りなど、生存上不利なお荷物を背負っても生きていける。=この雄を選べば、生命力の優れた子孫が残せる。
その二 派手な雄ほど免疫が強い。
生物が黄色、オレンジ、赤などの派手な色彩を作るのに必要なカロチノイドは、活性酸素を抑え、免疫力を刺激する物質で、これをたくさん摂取するほど病気や寄生虫に強くなる。雄は余剰のカロチノイドを使って派手な装飾を発達させている。つまり、派手な雄ほどたくさんのカロチノイドを含むエサを食べていて健康であり、その雄を選べば、健康な子孫を残す可能性が高くなる。などなど・・・
ちなみに10年ほど前に流行した「左右対称が好まれる」という説は、その後の調査の結果、説得力に欠けるとして下火になってしまったそうです。
この他にも、一夫一婦制の鳥類でも、つがい外婚(つまり浮気)がかなりの率で存在する理由や、昆虫が自分の子孫を残すために雌に強いるとんでもなく野蛮な行為など、驚きの連続です。
美しさなど全く考えていない、ただもうひたすら目立てばそれでよいという、私の目から見ればもう本当に「ひどい。」の一言で片付けたくなるようなファッションに身を包む若者たちも、どこかでこの鳥たちのような遺伝子を引き継いでいるのかもしれません。


Comments
たえさん。さっそくの来訪ありがとうです。
このブログの左下の方をスクロールしていくと、ホームページという見出しが出てきます。クリックすると私のHPにジャンプできますので、暇な時に立ち寄ってみてください。
Posted by: たきたき | March 14, 2006 at 09:06 PM
たきたき先生(笑)こんにちは。さっそく、見てみました。
先生がブログを書いているなんて、びっくりです。おもしろいですね!
また、時々見に来ます。
Posted by: たえ(元会長) | March 11, 2006 at 07:04 PM
「長谷川眞理子」でやってきました。
難しいことを簡単な言葉で話しかけてくれるひとですよね。「クジャクの…」も面白そうですね。
Posted by: ぽくぽく | March 07, 2006 at 05:26 PM