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2005/07/22

有川 浩「海の底」感想

 以前、同じ作者の「空の中」をここで紹介しました。新作のタイトルは「海の底」。この調子でいくと、次回は「地の上」になるのかなあ? 新作前作、二冊並べて置くと、白に青の表装の前作に対し、今回は黒に青。所有することの満足感が味わえます。

 ストーリーは、冒頭いきなり横須賀に巨大食人エビの大群が来襲。潜水艦の中に逃げ込んだ少年少女たちの運命やいかに。という感じなのですが・・・。せっかく潜水艦に逃げ込んだのだから、アスロックなどの圧倒的火力で反撃かと思いきや、この潜水艦、ラスト直前まで、まったく動きません。代わりに描かれるのが、密室の中での切れガキによる陰湿なイジメ。 自衛隊は待っても待っても出動命令が出ず、現場を指をくわえて見ているだけ。機動隊の被害は増える一方。このまま打開策なし? ところがラストは加速するような爽快感! 少年少女の心のイタイ部分を、相変わらず見事に解きほぐしてくれます。

 特にヒロインが某人物に平手打ちを食らわすシーンは、小野不由美先生の十二国記「図南の翼」で、珠晶が麒麟にビンタ食らわすシーンと同じくらい、見事に私の心のツボをとらえました。

 あと、初代ゴジラがお好きな方は、随所ににやりとさせられる場面があり、オススメです。 

 先に読み終えていた娘に「このエビ、食えないのかな?」と感想を漏らしたところ、「人を食べたエビを食べるのはちょっと・・・。」と言われました。ごもっともです。

 

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» 『海の底』 [怪鳥の【ちょ〜『鈍速』飛行日誌】]
『海の底』有川浩/著(メディアワークス刊)待ちに待った、有川浩さんの第3作『海の底』です。海自もので潜水艦もの、という先行情報を聞いていたのですが、僕の印象では・・・・・・機動隊もの。いやぁ、仕事にかける『漢』の生き様を見せてもらった感じ。結構、漢泣き...... [続きを読む]

受信: 2005/09/27 01:05

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